orangeitems’s diary

クラウドではたらくエンジニアの日々の感想です。

何言ってんの?>>これから給料が「下がる仕事」「上がる仕事」全210職種を公開

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まれにみる的外れな分析

ある意味傑作な記事。本文を読んでみてください。

 

gendai.ismedia.jp

そこで今回本誌では、株式会社おたに代表の小谷祐一朗氏の協力のもと、さまざまな職種の「適正賃金=将来の賃金」を算出する史上初の調査を行った。

使用したのは同社が開発した価格予測AI『GEEO』。全国のハローワークの求人データ約500万件をもとに、経済統計や経済政策にかかわる1000を超える統計データを加味した独自のビッグデータを作成したうえで、『GEEO』が各職種の「将来の賃金」を弾き出した。

 

ハローワークにIT関連の高級案件が転がっているとは思いませんし、業種も偏っているでしょうし、かつ何かを加味しているあたりに恣意的なプロセスを感じますが、まずは結果を見てみましょう。

 

なんと「下がる仕事」インフラエンジニア8位、システムエンジニア9位

下記を見てください。

 

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http://gendai.ismedia.jp/articles/-/55428?page=5

 

この分析についてがまた面白い。

最近では喰いっぱぐれる心配がないとして、子供が幼少期からシステムエンジニア(SE)やプログラマーなどIT資格の勉強をさせる親も多いが、これも無駄……。

「AIが深層学習(ディープラーニング)する能力を備えるようになったことで、人間のSEがわざわざシステムを作らなくても、AIが自動的にシステム構築できるようになりました。

皮肉な話ですが、IT業界のエンジニアたちが生み出したAIによって、みずからの仕事が奪われることになっているわけです。世界中からエンジニア業務を受注して稼いできたインドなどの新興国は、経済全体への打撃も避けられません」(『仕事消滅』著者で経営コンサルタントの鈴木貴博氏)

 

SEがシステムを作らなくてもAIが自動的にシステム構築できるようになったんですか!!??。もしくはなるんですか????。いつの間に!!!!。記事を3度読みしてしまいました。

どうですか現場の皆様。こんな記事を学生が鵜呑みにしていつの間にかIT業界が不人気になっていくわけですね。

AIが奪う仕事は、システムエンジニアリングじゃなくて、ホワイトカラーの事務仕事ですよ・・。業務プロセス分析からそのIT化ってAIが最も苦手なところだと思います。新しいプロセスは無から発想しなければならず、デザインシンキングなるものが流行しているのはそのため。お客様視点でどうすれば満足するかを描き、そのプロセスを落とし込んでシステム化していく・・。AIは苦手。

インフラエンジニアの話も表に載っているので触れておきます。クラウド対応できないエンジニアは淘汰必至ですがそんなの当たり前で、インターネット対応できないエンジニアは淘汰必至って10年前は言われたものですよ。いつの時代も新しい技術に対応できない人は淘汰されるんです。また、クラウドを含め最新の技術はオンプレミスの技術を基盤に成り立っているので、オンプレミスの技術者はクラウドにすぐ対応できます。むしろ欲しがられますよそのオンプレミスの技術。クラウドというのは生産性を上げるための技術であって人減らしの技術じゃないです。

 

AIのイメージが一人歩きしてしまった

しかも、事務職は給料が上がるという謎回答。

一方、AIが最も代替しやすいとされる「事務職」が多くランクインしているのは一見不可解だが、明確な理由がある。

「これからは事務職の役割が雑務をこなすものから大きく変わっていきます。契約書を作ったり、領収書を整理するといった仕事の大半はなくなる一方で、事務職は人間にしかできない『調整』という重要任務を担うようになる。

社内から取引先まで、先方の顔色をうかがいながら絶妙な調整をこなす仕事はAIには絶対にできない。今後はそうした秘書的な事務職の仕事がどんどん高度化・プロ化していき、経営者にとって掛け替えのない存在になる可能性もある」(前出・成毛氏)

 

ちょ・・調整ですか??。AIが仕事をやってくれるから調整をやるのを専門にするんですか・・・・・・・???。顔色をうかがいながら絶妙な調整をこなす仕事がバリューがあるとおっしゃる。片腹痛い。経営者をなーんだと思ってるのか。そして絶妙な調整をする人に高額の給与を払うというのか。

AIとは何かをここで定義するのは無意味なので遠慮しますが、AIを推進しているのが、Google、Amazon、Apple、IBMとアメリカ企業ばかりなので、日本人に正しく理解されていないのが原因だと思います。日本でAIで食べている人はほんの一握りなのに、外資中心にこれからはAIだって大規模な宣伝をしているし、ビジネスインテリジェンスや分析系のソフトはこぞってAIって言葉を混ぜてくるし、単にマクロを組むソフトがRPAというロボティクスという言葉を含むようになったりして、何だかこんな謎記事が生まれてしまったのだと思います。

ディープラーニングの結果が、神様のお告げみたいになってませんかね。データサイエンティストだからこそ出てきた結果を疑ったほうがいいと思いますよ。ローデータが誤っていれば偏った答えを出しますし、出し手が欲しい情報に結果を向けるために「加味」することだって可能です。総じてありえんだろうというランキングです。

また、下がるランキングに新聞記者や出版社編集がないのもどうかと思いました。今後紙の新聞は必ず無くなると思うのですが収益構造はどうなるでしょうね。

ディープラーニングなどに時間をかけないで、まずは机上で情報を「人が」検討して見たらどうかと思いました。ネタとしては検討の価値のあるタイトルだとは思いますが。

 

※今気がついたんですが、歯科医師の予測値が「17万5263円」ってなっていて、歯科助手の予測値が「23万3625円」ってなってます。歯科助手のほうが歯科医師より給料が高いって、どんな未来?