orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

ホワイトハッカーはまだ流出NEMを追いかけてるんですね(感想あり)

f:id:orangeitems:20180510203612j:plain

 

NEM流出事件に続編?

時価580億円分の仮想通貨NEMが第三者に不正出金されて3ヶ月半ほど経ちました。事件は犯罪者の勝ちで、マネックスはコインチェックの有形無形の資産を手に入れ、今年の10大事件となって記憶のかなたに消えると思っていましたが、まだ追いかけているホワイトハッカーと呼ばれる人たちがいらっしゃるんですね。

 

www.itmedia.co.jp

 5月12日にNHK総合テレビで放送される「NHKスペシャル 仮想通貨ウォーズ ~盗まれた580億円を追え!~」で、580億円分の仮想通貨「NEM」が、取引所「Coincheck」から流出した事件が扱われる。犯人側はNEMをほかの仮想通貨に交換する資金洗浄を完了したとみられるが、各国のホワイトハッカーが、交換後も追跡可能なプログラムを開発しているという。

 

今週土曜日の21:00〜21:49、NHK総合です。忘れないようにしないと。

個人の感想

事件が起こった当初は、NEM財団とか某プログラマーとか、いろいろネットがざわついてこのブログでも散々記事を書いたのですが。結局はどうにもならなかったのを覚えています。この事件の中でダークウェブのことも知りましたし、仮想通貨の仕組みも軽くですが知ることができました。教材としては優れていたのですが、結末が良くなかったなという感想でした。

事件の大きさばかりが強調され、再発防止策など技術的な論議が進んでいない印象です。NEMの返金もできてしまい、かつ大手のマネックス証券の買収で事件の総括はうやむやになっています。なぜあの事件が起きどうすれば防げたのか、もっと論議と情報公開を徹底的に行なった上で、業界内で安全宣言を実施すれば、仮想通貨への関心もまた戻ってくるのではないかと思います。

そもそもあの事件から海外でも流出事件は発生していますし、日本だけで防げても海外の取引所で流出が頻発しまうようでは通貨としての価値が下がってしまいます。日本の取引所が結託したところで、問題が収束しないというのも難しいところです。クレジットカードで言えばPCI-DSSのような、国際的な基準を策定し、それに法らないと取引所を運営できないような規格作りが急務であると言えます。

www.jcdsc.org

 

とりあえず、番組を見た上で、終わったかに思えたこのNEM流出事件に続きがあるのかを見極めたいと思います。感想は追記に書きます。

 

感想

見ました!

番組の中盤まではネット情報の焼き直しかと思って見ていましたが、ダークウェブで交換した時の犯人のビットコインアドレスが分かってからの情報はすごかったです。今やFBIまで動き出しているということでこの件が終了していないことを認識しました。

世界を股にかけた管理者不在のネットワーク、という仮想通貨に関しては、関係者もグローバルですね。この番組を見た人は、取引所を責任持って運営するためには間違いなく海外の同業と手を組んでハッキングの被害に対応していかないとやっていられないことを痛感したと思います。番組中盤は英語で全てが進んでいて、字幕付きでしたからさながらハリウッド映画のようでした。

また、こんな調査が起こっている間に次のことが起きて調査が追いつかなくなることも恐れます。犯人側も次をやらない保証はないですからね・・。

また続編があるでしょう。注目します。