徳島市の阿波踊り関連の続報
以前、徳島市が徳島市観光協会に対して破産手続きを申し立てた記事を書きました。
そこからしばらく時間が経ったので状況を確認したら、週刊現代から続報の記事が出ていました。この件について、本当に週刊現代はいい仕事をします。協会サイドからの情報は少ないですからね。
今回の記事で明らかになったこと
2017年8月の阿波踊りは約2600万円の黒字だったこと
これまで赤字体質と言われながら、騒動により徳島新聞が控えめになったことによって、黒字だったそうです。とすれば、これまでの累積赤字は返せるのではないでしょうか。
2017年9月に『阿波おどり会館』と『眉山ロープウェイ』の運営について徳島新聞が入札し移管されてしまったこと
管理団体を決めるのは市ですから、何か絵を描いている人がいるということですよね。タイミングが良すぎます。しかも協会自身も会館へテナントとして入っているので追い出されてしまうとのこと。
観光協会の理事だった徳島新聞関係者が、上記入札前日に辞任していたこと
この部分は、徳島市観光協会のコメントです。
徳島新聞が子会社と組んで指定管理に応募したのが昨年9月22日のこと。観光協会の理事をしていた徳島新聞の米田豊彦社長と吉村昇事業局長は、その前日に辞任届を出してきました。その後、情報公開請求により、実は9月11日に徳島新聞が市に対して入札に応募するという誓約書を出していたことが判明。
仕事が早いなあ。
徳島市長は徳島新聞が大株主である四国放送の元アナウンサー
これは気づきませんでした。
市の調査報告書には徳島新聞に対する責任はなし
それは不自然ですよね。協会の大きな支出先である徳島新聞のお金の使い方に言及がないとは。
市民も反発
トップクラスの16団体が所属する阿波おどり振興協会理事長のコメントです。これは本当にその通りだと思います。
「調査報告書では『事業の継続は困難』と書かれていますが、今年はこれだけ黒字を出しているし、運営を見直していけば5~6年で十分返済可能です。遠藤市長は『赤字解消のため』と言うが、それならば今、観光協会を潰すというのは支離滅裂です。」
ちなみに、この16団体は、寄付を募っているようです。
・・・と徳島新聞が報道しています・・・。何たる余裕かと。
阿波踊りの有名連16連が所属する阿波おどり振興協会は7日、徳島市の阿波踊りの主催団体の一つで、市が徳島地裁に破産手続き開始を申し立てている市観光協会の存続に向け、資金を募ることを決めた。
短期間で4億も寄付が集まるとは・・思えませんが・・。
考察
上記の寄付の話題があるものの、2018年3月末までに累積赤字4億円を協会が返せないと、資産の差し押さえと清算・・ということで、ほぼゲームオーバーかなと思っています。記事中には、観客席の資材は観光協会が保有しているので、もし徳島新聞と市が改めてこれを用意すると巨額の資金が必要になる、という記載もあります。が、結局それすら差し押さえた上で、新しい運営母体が格安で買い上げるのではないでしょうか・・。どっちみち債権者も市ですからね・・。
追記 (2018/3/29)
ゲームオーバーです。
徳島地裁は29日、徳島市観光協会の破産手続き開始を決定した。徳島市の阿波踊りに4億円余りの累積赤字が生じている問題を巡り、市が債権者として、主催者の一つである協会の破産を申し立てていた。
(中略)
協会は30日午後1時から臨時の理事会を阿波おどり会館で開催する予定で、即時抗告をするかどうかを検討する方針だ。
阿波おどり会館、もう追い出されちゃうじゃないですか・・。ほかにもうできることはないかと思いますが・・。これ以上何か進展があるのなら、記事第三弾を書きますが。うーん。
追記(2018/3/30)
即時抗告するとさっきNHKのニュース9でやってました。
徳島市の阿波踊りに4億円以上の累積赤字が発生している問題で、主催者の一つである徳島市観光協会は30日、理事会を開き、徳島地裁が協会の破産手続き開始を決定したことを受け、決定を不服として即時抗告する方針を決めた。
これを伝えてるのが「主催者のもう一つである」徳島新聞社っていうんだから闇深し・・。そもそも今年、阿波踊りが予定通り開けるのか不透明な状況です。続報あり次第、記事を書きます。
続編を書きました。