orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

アメリカ政府が閉鎖というニュースは大丈夫か?何が起きているのか?

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アメリカ政府閉鎖?

トランプ大統領が日々ニュースを賑わすのはいつものこととなっていましたが、政府閉鎖とはどういうことでしょうか。

www.iza.ne.jp

今回の経緯を理解したいと思い、まとめてみました。

前提および今回の経緯

なぜ閉鎖となってしまうのか

アメリカにおいては、予算が決定しておらずお金がない場合は、政府の各機関は緊急の場合を除き業務を停止しなければならないという決まりがあります。実際に停止したことも過去にあります。2013年のオバマ政権において、オバマケアと呼ばれる社会保障改革で議会と揉めて、予算案が決まるまでの2013/10/1〜10/16の2週間、一部の政府機関が閉鎖されました。2兆円程度の悪影響があったと言われています。

なぜ予算案を揉めるのか

予算案はまず大統領が議会に提案します。それを議会が承認します。議会は承認できない政策は通さず、予算案を修正して大統領に戻します。もし大統領が不満であれば、拒否権を発動しここで予算が通らなくなります。

今回で言えば、アメリカとメキシコの間に壁を作るなど、さまざまな公約を実施したいトランプ大統領と、それを承認しない野党民主党との間で揉めているのです。特に上院は、共和党が過半数を持っていないので、民主党の一部合意が不可欠なのです。

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アメリカの予算は、10月1日に始まって翌年9月末に終わる

2018会計年度(2017/10/1〜2018/9/30)は、本来ならば、2017年9月30日までに決定しておかなければいけません。しかし、現在(2018/1/19現地時間)まだ決定していません。なぜ去年10月以降、アメリカ政府は業務を継続できたのでしょうか。

しかも国債デフォルト(債務不履行)の問題まで絡んでいる

予算案の可決とは別に、アメリカ国債の問題も絡んでいることを知る必要があります。アメリカ国債は発行できる上限が決められています。しかし2015年10月に2017年3月まで債務上限を撤廃する法案を実行していたためしばらくは問題が起こっていませんでした。しかしこれも2017年3月に切れてしまい、2017年9月までは臨時措置でしのいでいました。予算案とセットで債務上限撤廃法案を通さないと、国債が返せない(デフォルト)の危険までありました。

まず、2017年12月末まで回避していた

mainichi.jp

この通り、2017年9月ぎりぎりに、3ヶ月の暫定予算・および債務上限引き上げを議会と合意しました。つまり2017年12月まではしのげました。

その後、2018年1月19日まで再度延長

www.newsweekjapan.jp

暫定予算の切れるまたぎりぎりの12月に、とりあえずは2018/1/19までしのぐためのつなぎ予算案が決まりました。この時点で、トランプ大統領の公約であった大幅減税も可決しています。

つまり、アメリカが今揉めているのは、これ切れるけどどうすんねん、という話です。

閉鎖されるとどうなるのか

ビル・クリントン政権期の1995年から1996年にかけてのアメリカ合衆国の政府閉鎖の際には、368の国立公園、国立美術館、博物館、科学館などが閉鎖された。またパスポートの発給が停止し、20万人に影響が出て、毒物処理機関が閉鎖され、社会保障給付や恩給が停止された。重要な政府機関の閉鎖は回避され、航空交通管制や郵便など重要な機関は閉鎖されなかった。(Wikipediaより引用)

最新状況(2018/1/20 8:00JST)

とりあえず今日中になんとかしないと、2018/1/20 0:01(現地時間)より閉鎖開始です。これを、なんと、2018/2/16までのつなぎ法案で、またしのぐ予定とのこと。

アメリカは時差があるので今はまだ1/19なのですが、下院ではこれを可決したとの報道です。

www.cnn.co.jp

しかし、上院で可決できるかどうかはまだ不透明の様子で、このまま行くと本当に閉鎖が起きてしまうかもしれないギリギリの状況です。ドルは下落していますが、株価については影響は限定的として大きな変動は起きていません。

なんだか、予算案が決まらないうちに2018年も終わってしまいそうですが、アメリカ、大丈夫でしょうか。まずは上院が折れるか。進捗あり次第更新します。

最新状況(2018/1/20 14:00JST)

ダメっぽいです。

www.nikkei.com

www.sankei.com

とりあえず、土日はどうせ政府系機関は休んでるんで影響ないから、その間になんとかしようぜ、みたいな感じです。

調整する人は休みなしですね。

ドラマはまだまだ続きます。

最新状況(2018/1/20 18:00JST)

前回2013年の閉鎖時の状況がまとめられています。

www.nttdata.com

こちら、月曜日以降アメリカとやりとりをされる方、もしくはアメリカに滞在されている方は知っておいて方が良いかと思います。

トランプさん、この前こんな暴露本出されて、イライラしているところにこの状況。

瀬戸際の状況が続きますね。

逐次更新します。

最新状況(2018/1/20 22:20JST)

トランプさん、大統領就任1周年記念をフロリダの別荘で行うはずだったのに、この件でキャンセルしたみたいです。民主党には「大統領にすべての責任がある」と言われ、正念場となりました。

日本のメディアはまだ静かですが、月曜日あたりに大騒ぎになると予想します。

更新(2018/1/21 9:00JST)

アメリカがなんでこんな状況なのか、考えて見ました。お時間あればどうぞ。

www.orangeitems.com

最新状況(2018/1/21 18:00JST)

日本の報道も増えて来てきましたね。

状況ですが、共和党がつなぎ法案は1ヶ月ではなく、2月8日までと民主党に提案したとのこと。この新たなつなぎ法案の採決手続きを、現地時間22日(月)午前1時(日本時間22日(月)午後3時)に、始めるそうです。

www.jiji.com

明日の報道ステーションの時間ぐらいには、続報がありそうですが、都内の雪の話題で一杯になりそうな気もします。

最新状況(2018/1/22 13:40JST)

関東にいますが今雪がすごい・・。

いろいろな政府機関が閉鎖に追い込まれているようですが、自由の女神については、州が費用を負担してオープンさせたようです。

www.afpbb.com

観光資源として価値が高いだけに、と言ったところでしょうか。

最新状況(2018/1/22 22:33JST)

ニュースは雪一色ですが、じわじわ日本にも影響が広がっています。

mainichi.jp

現場は大混乱でしょうね。

最新状況(2018/1/23 7:14)

スピード決着です。上院でつなぎ法案が可決されました。

これで、閉鎖は3日で解除されることになりました。

www.jiji.com

ただし、2018年2月8日までです。全く猶予がありません。

次の展開については、また新しい記事で追いかけます。

 

※さあ2月8日が近づいてきました。

つなぎ法案期限切れ間近、もうアメリカの政府閉鎖はないのか? - orangeitems’s diary

※最新の状況はここ

アメリカが再びつなぎ予算が失効し政府機関閉鎖となったが数時間で終わる見込み - orangeitems’s diary