改めてJava
日経 xTECHから、Javaのリリースモデルの記事が本日出稿され、改めて話題となっているようですね。
ご存知の通り、OracleによるJavaのサポートモデル変更はまだ落ち着いていません。この記事の大きなポイントは、ここです。
懸念点があるとすれば、OpenJDKではLTSの提供をまだ公式に表明していない点だろう。ただ、LTS提供の意向は示しており、「おそらく提供されるだろう」というのが大方の見方だ。LTSが提供されることがはっきりすれば、企業の情報システムで利用するJava SEも無償のOpenJDKで構わない可能性が高い。
可能性が高い、と言う言葉で、企業のシステム計画を立案するわけにいかないというのが混乱のもとです。
Java 8のサポートは2019年1月に切れます。これ以降はOracleに有償サポートを申し込まない限り脆弱性のパッチは手に入れられないことになります。ただ、Redhat Enterprise LinuxにインクルードされているOpenJDKについては、Redhat社が独自に2020年10月までサポートすることが分かっています。
2018年5月現在のJavaサポート状況をまとめる - orangeitems’s diary
今後は?
一方で、Oracleは、OpenJDK 11のLTSサポートを推進する方向であるとOracle Blogで表明しています。
OpenJDK11のLTS(長期サポート)実現をOracleが支援する方向で調整 - orangeitems’s diary
OracleもJavaのエコシステムを壊し、ユーザーを減らすことは望んではいないと思いますので、「おそらく提供される」と思います。ただ、やはり明確にはなっていません。
Oracle Java SE 11がリリースされてから、つまり2018年9月になって初めて、OpenJDKにおいて動きがあると思います。また、Redhat社もおそらく、OpenJDK11をRedhat Enterprise Linux 8でサポートし長期リリースに加えてくるのではと私はにらんでいます(憶測)。RHEL7ではさすがに今更やらないだろうと・・(わかりませんが)。
企業とすれば、OpenJDK11がLTSになるか、RedHat社が長期サポートを決定してからJava8 -> 11化のプロジェクトを立ち上げたいところですよね・・。
まとめ
Oracleとすればあいまいにしたままのほうが、問い合わせも増え商談も増えると思いますのでこのまま状況は推移すると思われます。
もしOracle Java SEをこのまま使い続けたいということであれば、Oracle社に問い合わせを行いどう安定的にJavaを利用するかはっきりさせたほうがよろしいかと思います。そのうえで有償サポートに切り替えるか、OpenJDKに切り替えるか、もしくはJavaを捨てるかを考える必要があると思います。
OpenJDK + Redhat Enterprize Linuxにしているのであれば、RedHatのOSサポートに合わせて考えていけば良いかと思います。ここはRedhat社と話しながら進めたほうが無難です。
また進捗があれば記事にします。基本的にここ数カ月間状況は何も変わってないなあと思います。