orangeitems’s diary

クラウドではたらくエンジニアの日々の感想です。

「第一生命HD、2100人分の事務業務を削減へ」RPAは日本企業にこそ効く

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加速度的に普及が進むRPA

ここにきて、RPAが現実世界に次々と影響を及ぼし始めたように思います。

 

www.yomiuri.co.jp

18年度から実施する新たな中期経営計画に盛り込んだ。「ロボティック・プロセス・オートメーション(RPA)」と呼ばれる業務効率化ソフトを営業成績の作成など約90業務に導入したが、対象業務を大幅に拡大する。

 

tech.nikkeibp.co.jp

働き方改革の切り札として企業の注目が高まるなか、2018年4月にITベンダー6社がRPA関連ビジネスの参入や強化を相次ぎ表明した。

 

③ 

japan.zdnet.com

これまで費用対効果の観点から対応が難しかった業務効率化を進められるようになったほか、RPAの導入を契機とした業務改善やサービス改善につながるケースも出てきているという。

 

www.itmedia.co.jp

2018年3月12日、アビームコンサルティングが、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)の将来像や日本企業にもたらす可能性について発表会を開催した。(中略)同社の戦略ビジネスユニット 執行役員プリンシパル 安部慶喜氏は、「RPAの導入件数についてここ1年間の推移を見ていくと、2017年上期は月に約35件のペースだったが、下期は月に約40件のペースで増えていっている。2018年12月までに1000件は軽く超えると考えているが、これは日本RPA協会と当社の合計値だけなので、日本全体では2000件~3000件に増えるのではないだろうか」と、RPAの導入がますます加速すると予測。

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RPAは研究段階を超えて、実務へ入り始めた

このRPAの件については以前記事を書いています。

www.orangeitems.com

ここから3か月で景色も大きく変わりました。「実際使える!」という感覚が各企業で浸透したのだと思います。ある限定的な仕事で導入してみて、かなり効果があるので他の業務にも・・という流れです。

また、同業他社が成功し始めているのをみて、当社も遅れは取れないなということで予算化され始めたのだろうと思います。

 

やはり日本企業にはピッタリ

アメリカ企業の場合ビジネスプロセス(仕事のやり方)そのものを業務パッケージに合わせるため、人間がやることは基本システムに合わせます。したがって転職してもパッケージが同じであれば同じスキルセットで挑めますので、同職種同一賃金が達成しやすいと言えると思います。

一方で日本の場合、旧来のビジネスプロセスにシステムを合わせるので、パッケージが適合せずカスタマイズをしまくるITの使い方が周流でした。今も同じ状況ですので、どうしても旧来のアナログなビジネスプロセスが残ってしまっています。例えば、請求書の受付がFAXであったり、伝票の起票が紙から手入力であったり。この方法が悪いと言っているわけではありません。日本企業の良さは人力による細やかさも含まれているのでいいこともあるのですが、どうしてもグローバルで競争すると割高になる要因となってしまいます。人力での競争だと、給与が安い国の方がどうしても勝ってしまうからです。

この状況において、「非定型」な人力のワークを、RPAに任せてしまえるのです。この人力のワークは客観的に見て、労働者のモチベーションを長期的に下げます。例えば大量の伝票入力を10年も20年もやり続けることに対して、スキルとしては上限があると思います。数年で努力による質の向上も頭打ちになりモチベーションも上がらないと思います。一方で伝票の形も企業それぞれなので、転職スキルにもなりません。

こういった日本企業の中にある「非定型」で、「非人間的な繰り返し仕事」で、「発展途上国に競争力がないもの」を、RPA導入することにより発展途上国に対する競争力を手に入れることができると思います。

また、RPAのシステム自身はクラウドに入れる必要もないので、ローカルで仕事をするのが大好きな日本人にとっては、抵抗なく広がっていくものと思います。クラウドに集約すると資産効率が良くなる半面、障害時にワークが全て止まってしまう怖さがあります。私の見解としては、「止まっても代替手段があるもの」はクラウドへ。「止まったらいけないもの」はローカル(オンプレミス)が適していると思います。この間の情報同期は通信回線などで、バッチにて夜間に同期すればよいと思います。ローカルに置くことにより、事業所が複数の場合、障害が1か所に限られるので安全です。

 

RPAが2020年にかけて大きく導入されることにより、エクセルやWEBブラウザでの入力作業のような単純労働は著しく減少し、そこで逆に労働力が過剰になるときが出てくると思います。そうなったときに、次に「人間がやるべき仕事」へ社会全体でリストラクチャーが始まるのでしょう。そうなったときに生き残るのは、以下の仕事だと思います。

・ビジネスプロセス全体を考える人(RPAに何をさせるかを管理する)
・ビジネスプロセスに詳しい人(RPAの異常停止時などに活躍する)
・RPAを構築するエンジニア
・経営者(株主や社員は人だから、人が責任を持ち決断する)
・政治家(人の調整は人がやるべし)
・弁護士・法律家(すべての自動化はできない)
・管理職(何らかの組織は残るため)
・営業職(商取引は人を省略できない)、商品企画、広告
・プロジェクトマネージャー、プロジェクトリーダー(プロジェクト単位でのスケジュール管理・タスク管理は重要)
・RPAオペレーター(正しいアウトプットをRPAがしているかを常に確認する必要がある)
・ブルーワーカー(逆説的な話だが、物理的な故障などを修理するような職人的な仕事はRPAするにはまだ高度過ぎる。)
・警察・消防士・自衛隊
・介護
・医者、看護師
・芸術家
・IT系エンジニア(システム化することは永遠の仕事になる)
・教育者(人を育てることはRPAは入れない)
・研究者・商品開発者

ざっくりと挙げてみましたが、まだあるかもしれません。人をロボット化しているようなオフィスの単純労働が無くなったとしても、まだまだ労働自体は無くなることはなく、最適化していけばいいと思います。人口減も予想されていますので、かなり自然な流れです。

個々人としては、自分の仕事が自動化される要素がないか考えながら、もし当てはまる場合は早めに「人間的な」仕事のスキルを磨くような教育を受けるなど、防衛していく必要があると思います。