3大メガバンク
日本の3大メガバンクと言えば、
・三菱UFJフィナンシャルグループ
・三井住友フィナンシャルグループ
・みずほフィナンシャルグループ
ですよね。
この3行の10年の状況というのは、実は株価動向を見ると非常にわかりやすいのです。
まずは、三菱UFJから。
この形を覚えておいてください。2009年はちょうどリーマンショックで暴落したときですね。
次に、三井住友。
こちら、三菱UFJと見比べていただければわかると思いますが、とても相関関係がありますよね。幅はありますが形は非常に似通っています。
そこで、みずほです。
驚くぐらいボラティリティ(変動)が少ないですよね。リーマンショック以後、200円を境にうろうろしているのがわかります。
なお、おまけですが、日本銀行の株価です。
むしろ、みずほが相関しているのは日本銀行なのです。
三菱UFJと三井住友は景気動向と連携しているのですが、みずほだけカヤの外ということがわかります。なお、なぜ日本銀行が上場しているか、投資にふさわしいかを調べると大変面白いことがわかります。
・議決権など株主としての権利は与えられない
・配当も微々たるもの
・政府からの独立を外見的に維持するために上場しているが、55%は政府が持っていて手放すことはない。
ということで、「投資としての魅力がない」ということのようです。ここ最近日本銀行の株価がどんどん下がっているのは、日本株を買い支えているのが日本銀行だかららしい・・というのはまた別の話です。
なぜ差がついた?
で、みずほと日銀が連動しているのは、つまり・・・。他の二行に比べて投資妙味がないからに他なりません。なんで、同じ商売なのにこれだけ差があるのでしょうか。
みずほフィナンシャルグループの2017年7ー9月期(第2四半期)の連結純利益は、邦銀3メガグループの中で落ち込みが大きくなるとみられる。融資など本業での低収益が続いていることに加え、業務の効率性も劣る。
・・という、まっとうな理由です。ただ、この「業務の効率性」というところがポイントで、みずほがこの10年何をやってきたかです。
まさにこの記事です。2011年から、4000億円、19万人月(!)をかけて、今年まで大システム開発を行ってきたわけです。2013年以降もシステム投資を延々と行い続け現在にいたるというわけです。今回のシステム移行がうまく行けば、他行と比べ劣っていると言われる業務の効率性に手をつけられるという、状況に今、みずほはいるということになります。
こちらは、システムと効率化が結びついているという記事です。
ついに、みずほ銀行はシステムを完成させるに至る。2018年秋には、新システムが稼働する。同システムが稼働することにより、みずほ銀行を含むみずほフィナンシャルグループ(FG)は人員を1万9000人削減できると試算。いきなり2万人近い人員がリストラされることはないが、今後10年間かけて緩やかに人員が削減されていく。
こちらは、業務効率の低さが具体的に書かれた記事です。
取引先の経営改善による「戻り益」はMUFGが647億円、SMFGが254億円あり、最終利益を押し上げた。しかし、みずほFGは1235億円の「戻り益」がありながら、最終減益となった。みずほFGの一人負けである。
まとめ
ということで、10年の幅で見ると株価は正直だなあと思います。2018年はみずほは勝負の年になりそうです。エンジニアとして遠くから成功を祈ります。噂ですが、19万人月を吸い込んだこのみずほプロジェクトが終わることで、人材不足が解消するという噂もあるのですが、さあどうなることやら(噂です)。