ジャパンディスプレイが心配です。
赤字1000億円
9ヶ月で1000億円の赤字・・。とりあえず決算説明会の資料を読みますか。
9ヶ月の累計ですね。去年と今年の差です。
おお・・。売り上げが786億円も下がっている。
なのに売上原価は358億円しか下がっていない。
それでも、まだ売上総利益は53億円出ている。まあ0.9%の粗利率は低すぎるが・・。
そこから、販管費が442億円??、営業外損益に-196億円、で、特別損益-327億、税金が94億。えらく派手に・・。
原因
で、売り上げが落ちている原因は、この会社の主力はスマホ向けディスプレイ。しかもiPhoneがかなりの割合。iPhoneXが有機ELを使われちゃったので例年ほどの需要が無く売上減、ということらしい。
でも工場や社員を抱えているから、売上原価は下がりませんよね、というわかりやすい構造です。社員って、12,771人 (連結、2017年9月末現在)とのことで、すっごい大企業ですね。で、国もおいそれとは潰せない感じですねこれは。人数がこれだけ多いのもあって、なんだか役員がすごく多いなという印象があります。
これだけ役員がいると・・・。あと妙な役職名。おそらく、この下にいくつも役職あるんでしょうね・・。10000人もいるとヒエラルキーにするとかなりの層になってしまって、なんだかこんなスーパーな役職名ができちゃったのではないかと推察します。
結果がこれですからね。負け戦を組織で戦っている感じですかね。
具体的に言えば、5656円のものを5603円で売って、利益は53円。で、1006円消費しているわけですよね。で、もしiPhoneがもっと有機EL化が進むと、もっと売り上げが下がるかもしらんと。
今から有機ELのラインを作り始めてるようですが、時すでに遅しと思うんですがいかがでしょうか。液晶はだぶつき始めている状況で、次世代液晶が売れるんですかね・・。
何かいい材料はないものか
決算前にはあるにはありましたね。
JDIはスマートフォンと車載向けディスプレー以外の新規事業で、20年度に売上高を16年度比約2倍の1000億円にする計画を掲げる。営業利益率は5%を目標としている。
18年度内にも製品の売り切りではなく、製品にサービスを加えて販売するソリューションビジネスの事業化を検討する。将来は課金型のビジネスの提供を目指しており、この一環としてAIを活用した製品やサービスを開発する考えだ。
圧倒的に遅いと思うんですよね。検討している間に、ベンチャーは先を行くのでは・・。そもそも今500億のものを1000億にしたところで、販管費すら出ない気がしますが・・。
と先ほどの決算説明資料にあったんですが、10000人ある会社が290人減らしてもあまり意味を感じない。
どうすればいいか
もっと安く液晶を作って売るしかないと思います。で、液晶事業の出血を早く抑えないと、次の有機ELのビジネスへ投資ができないですね。
数字だけ見ると、10000人でモノを右から左に運んでいるだけで、それで給料をもらって家賃を払っているいるだけのようにしか見えません。
構造改革と言っていますが、1年間での売上原価の変化が少なすぎます。ざっくり売上原価を1000億減らせば、トントンになる。できるわけがない現場知らないのに何を言っているんだと。そりゃそうですね。じゃああれだけ役員いるんだったらみんなでそれを考えてやればいいのに。
で、ぼやぼやしてると手元のキャッシュが尽きて、新規投資するから国にまた出資してもらったり、もしくはいよいよ厳しくて派遣の雇い止めとかいろいろ起きていきます。
まあ、純資産がみるみる減っているので、あと2年で結果出さないと厳しい。2年とはいうが、2年後にできましたじゃなくって、半年後に純資産の減少ペースが緩やかにならないと厳しいだろうなあ・・。
まあ、とにかく原価下げて粗利ベースで年間1000億稼げないとツライ。どうするかビジョンを出さないと、なかなか政府も追加投資はしづらいと思います。会社のビジョンとかまだ言えない感じです。出血を止める、が大事。
という個人の感想でした。