視聴率が低迷
私はほぼ全部見ました。ウッチャン、有村架純さん、二宮和也さんの司会は素晴らしかったし、演出もここ数年にない出来でした。各歌手のパフォーマンスも情熱的で良かったです。設備面もあれだけお金をかけて歌番組を作ることがもうなくなっているので、特別感もありました。
でも、史上ワースト3位とか。これでは関係者もがっかりでしょう。
分析
個人的な意見ですが、分析をしてみます。
私は40代ですが、どう考えても40代が喜びそうなプログラムでした。私が若かった頃は、紅白の後ろの方は演歌の大御所が主役を張っていて、自分の世代向けのアーティストは7時台〜8時台前半の脇役扱いでした。
1995年あたりを思い返して見ます。
この年は、安室奈美恵さんが初出場。なんとダウンタウンも出ているなど2017年の状況と対になっている年です。視聴率は50.4%(2部) 44.9%(1部)とのこと。
どうでしょうか。JPOP全盛の時代に、後半の9割が演歌なのです。視聴率の高い後半に演歌を埋めているので、紅白歌合戦つまんねーなーと思って生きてきたのですが、今年のプログラムは楽しかった。
つまり、今の40代はJPOPで育った層。50代は分岐点。60代は演歌が好き、という風にくっきり分かれているということです。で、テレビを見る層という側面から世代を考えます。
上記の記事から1つの表を引用します。
どうでしょう。50代以下と60代以上でテレビ視聴時間がくっきり違いますよね。かつ、年代が若くなるにつれて、テレビ視聴時間がどんどん少なくなってきます。しかも、右肩下がりです。
結論
今回の紅白は、若い層へのアピールを狙って、これまでの紅白ではあり得なかった演出としていろいろと先端技術を使い、出演者の若返りや音楽性のリニューアルもし、かなり戦略的な番組づくりをし、そして番組は成功したと思います。
しかし、若い層向けにすればするほど、60代以上を軽視すればするほど、視聴率は落ちていくのです。これはもはや宿命と言えます。
※さっそくジャニーさんがつぶやいてますね
紅白の視聴率を上げることは、もはや紅白だけの問題ではありません。年々、現在の高齢者はいなくなり、いまのミドル層が高齢者になっていくので、若返りは必須だからです。
テレビをどう魅力的なものにするか、若者をどうテレビに戻すか、という問題が本質だということです。